2020年10月09日
第25期日本学術会議新規会員任命に際し、菅義偉内閣総理大臣は日本学術会議が推薦した105名の会員候補者のうち6名を任命しないことを決定するとともに、現在に至るまでその理由を明らかにしていません。
このような決定は、日本学術会議法第七条及び第十七条を逸脱する脱法行為であるばかりでなく、民主的で活力ある社会の基盤ともなる学問の自由を侵害するものです。同会議が推薦した候補を首相が拒否するという行為は、本来あってはなりません。学問の自由は、知性と良識を守る社会を作るために不可欠のものです。したがって、今回のことは研究者の世界だけにとどまる問題ではなく、日本社会全体、ひいては人類社会全体の幸福を脅かす重大な問題であるともいえます。
日本有機農業学会は、今回の決定に強く抗議し、菅義偉内閣総理大臣に対して速やかに今回の任命拒否決定理由を開示するとともに、この決定の撤回と6名の候補者を会員に任命することを求めます。
2020年10月8日
日本有機農業学会理事会