日本有機農業学会メールマガジン第052号(2024年1月19日)

2024年01月19日

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□■□      日本有機農業学会メールマガジン        □■□

第052号  2024/1/19

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❏ 年頭のご挨拶
❏ 会長退任のご挨拶
❏ 第24回(大阪)大会 のご報告
❏ ‟有機農業”の窓 2023年度 GAPシンポジウム(日本生産者GAP協会)

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 年頭のご挨拶
 新年明けましておめでとうございます。まず、元旦に発生した能登半島地震で甚大な被害が発生し、亡くなられた方々に深い哀悼の意を表します。怪我をされた方や避難生活を余儀なくされている方々に、心からお見舞い申し上げます。また、学会員の中にも被害を受けられた方がいらっしゃるかもしれません。本学会でも被災地の皆様と共に、地域の再建に向けて協力できる活動を模索してまいりたいと思います。
昨年は、2020年から続いていた新型コロナウイルス感染症が「5類感染症」へと移行し、経済活動や日常生活の制約が緩和されました。その間、食と農業に関する環境は大きく変化し、特に有機農業への関心と注目が高まっています。昨年、東北大学で開催された第4回国際有機米シンポジウムでは、各国で有機農業のスケールアップに向けた国際的な議論が行われました。農業生産の生態系に対するホリスティックな管理の重要性、地域や場所に依存した科学の役割、そして健康に関する”One Health”としての解決策が強調されました。また、昨年末には摂南大学での年次大会が3年ぶりに対面で開催され、オンライン参加者も含めて、『有機農業大全』の合評会、みどりの食料システム戦略の検証、大阪都市圏における有機農業の現状についての地域セッション、そしてアグロエコロジーに関する特別セッションが行われました。これらの議論は、社会科学、自然科学、そして実務の視点から、研究者と生産者が共に有機農業の発展について対話できる非常に有意義な機会でした。
さて、2024年1月から会長職を拝命いたしました。有機農業研究が生産者と消費者、環境、そして次世代に向けてより良い農業を実現するために貢献できるよう、有機農業学会の皆様と共に力を合わせて尽力してまいりたいと願っています。微力ではありますが、今年もどうかよろしくお願い申し上げます。
会長 小松﨑将一

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 会長退任のご挨拶
昨年12月9日の総会で会長の職を小松﨑将一さんにバトンタッチいたしました。4年間に渡る在任中、理事、監事、事務局、各種委員会委員、そして会員の皆さまには学会運営に多大なご支援をいただきました。改めて心から感謝申し上げます。
「ガバナンス(運営)の改革」と「財政の再建」をテーマに2020年1月に会長に就きましたが、まもなく世界中がコロナ禍に飲み込まれ、学会の活動をすべてオンラインに切り替えるという予想外の対応を迫られました。翌21年には「みどりの食料システム戦略」が立ち上がり、それに対する対応にも追われました。しかし、情勢変化を素早く読み取り、変化に対してやれる活動に最大限に取り組むという私たちの学会の姿勢は、100%とは言えないまでも一貫して示すことができたと自負しています。21年3月に農水省に提出した「『みどりの食料システム戦略』に言及されている有機農業拡大の数値目標実現に対する提言書」はそのハイライトのひとつだったと思います。
学会運営に目を向ければ、ガバナンスの改革には道筋をつけられたと思います。理事会と各種委員会の職務の分担を明示化し、責任の所在を明確にしました。研究活動委員会については、新しい研究テーマを掲げた魅力的なセッションをいくつも開催していただきました。また編集委員会との連携を緊密にした結果、セッションの報告が半年か1年後には学会誌の特集に掲載されるというローテーションを確立できました。編集委員会には年2回の学会誌刊行というペースを堅持していただいていることに改めて感謝いたします。国際交流委員会と東北大学が連携して昨年9月に開催した「第4回有機米生産システム国際シンポジウム」は学会の歴史に残る事業でした。コロナ禍以前から計画されていたシンポジウムであるがゆえに、私には「やっとやれた」という感慨深い出来事でした。長年の課題を実現したという意味では、21年に学会賞規程を制定し、22年度と23年度に念願の学会賞を授与することができました。農研機構・有機農業参入促進協議会と共催している「有機農業研究者会議」は21年にオンライン(長野)で、23年には対面(広島)で実施できました。他学会との連携強化という点では、地域農林経済学会の国際シンポジウムを共催するという流れができたことも大きな前進でした。課題が残ったとすれば、事務的な業務が多くなりすぎて事務局体制が追いつかない面があったことでしょう。
なお、財政の再建については、学会活動が全面オンラインになったために旅費等の支出が激減し、結果的に黒字基調となっています。
長くなりましたが、前会長としてこの4年間を振り返り、退任のご挨拶といたします。これからは一会員に戻って、有機農業の研究と実践にもう一段の飛躍を遂げたいと意気込んでいます。4年間本当にありがとうございました。
前会長 谷口吉光

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 第24回(大阪)大会 のご報告
12月9日(土)~10日(日)に、摂南大学(枚方キャンパス)・オンライン共同開催で実施された第24回学会大会は、127名(正会員62名,学生・研修生49名,非会員16名)のご参加をいただき、無事に終了いたしました。ご協力いただいたすべての皆様にお礼申し上げます。

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 ‟有機農業”の窓 2023年度 GAPシンポジウム(日本生産者GAP協会)
「2023年度 GAPシンポジウム」を下記の通り開催いたします。本学会からは、金子信博先生と小松崎先生が講演されます。奮ってご参加ください。
名称:2023年度 GAPシンポジウム
『実践ガイド 生態学的土づくり』 日本語版出版記念大会
日時:2024年2月8日(木)受付 12:00 ~ 開始 13:00~17:00
9日(金)受付 9:15 ~ 開始 9:45~17:00
会場:【ハイブリッド開催】
オンライン(Zoomウェビナー) ・ つ くば研修支援センター(茨城県つくば市)
※開催後に参加者限定で各講演のビデオをストリーミング配信予定
参加費:(個人)主催・共催の会員:\7,500、一般:\11,250、
大学生: \1,500、高校生:無料
(団体)農学系大学・専修学校・農業高校の授業として聴講:\11,250
*配布(ダウンロード送付)資料: GAPシンポジウム講演要旨

詳細および参加申し込みは下記URLをご覧ください
https://www.fagap.or.jp/seminarsymposium/symp2023/

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❖発 行:日本有機農業学会
❖事務局:福島大学 食農学類 渡邊芳倫研究室内
〒960-1296 福島県福島市金谷川1
E-mail:yuki_gakkai  [アットマーク]  yuki-gakkai.com
❖編集・送信:林薫平(事務局長)・渡邊芳倫(事務局次長)

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❖年会費の振込先:郵便振替口座/00930-5-155607 加入者名/日本有機農業学会