連続シリーズ「有機農業の歴史を振り返る」を開始します

2024年07月31日

公開研究会「有機農業の歴史を振り返る 第1回」参加募集のお知らせ
有機農業が誕生して50年以上、自然農法の実践が始まって80年以上が経過した。現在、現場、研究の世代交代も始まっており、その歴史の継承が課題となっている。ただし、継承が十分に行われているとは言い難い。
本学会設立20周年記念として刊行した『有機農業大全:持続可能な農の技術と思想』(2019年、コモンズ)でも、有機農業の歴史と向き合い、学会として振り返ることを十分に行っていない。そこで、本学会のベテラン会員に報告を依頼し、世代継承という意味も込めて有機農業の歴史を振り返る機会をつくりたい。本研究会は、連続シリーズとして開催する。

*本研究会で使用する有機農業は、自然農法や自然農も含めて幅広く捉えている。

日時:2024年8月5日(月)19:00~20:30
会場:オンライン(ZOOM)

参加対象者:会員・非会員すべて
参加費:無料

タイトル「なぜ有機農業の再定義が必要なのか」
講師:谷口吉光(秋田県立大学名誉教授)
有機農業といえば「農薬と化学肥料を使わない農業」という認識が広く共有されているが、私はこの認識は有機農業の一面だけをとらえ、その本質を誤解させる弊害が大きいので、再定義が必要だと考えている。近代農業が主流だった時代には、有機農業と近代農業を区別するために「無農薬・無化学肥料」という指標が役に立ったが、みどりの食料システム戦略が登場して以来、有機農業は近代農業に代わる農業の体系としてどのような特徴を持つのかを明示することが求められている。私は「有機農業のパラダイム」という言葉で、自然の生態系機能に依拠し、極めて多面的で複雑な性格を持つ有機農業の再定義を試みている。

コメント:澤登早苗(恵泉女学園大学名誉教授/自由学園)
質疑応答

8月1日(木)までに下記のフォームよりお申し込みください。8月4日(日)までにZOOMのURLを送付します。メールが届かない方は下記の問い合わせ先までご連絡ください。
https://docs.google.com/forms/d/1WwXvi70rozaWg6-59_xeWWzgeGsFA4vyofl3pizhu2c/edit

*当日の様子は、後ほど学会のホームページで公開します。
問い合わせ先:小口広太(千葉商科大学、研究活動委員長)

E-mail:oguchik[at]cuc.ac.jp
↑[at]を@に変換して送信してください。